99.せともの祭り  P1

       1999.9.11(土曜日)
 年に一度、9月恒例のせともの祭りに今年も出か
けた。瀬戸川沿いにずらりと
並ぶ廉売のテント、値
打ちの品やお気に
入りの一品を探す人出はいつも
ながらの
光景だ。
 今年は、とりわけ残暑が厳しい。
日傘が目立ち、
行き交う人皆汗をふきふき、暑さをこら
えて見て歩
く。お父さんは今回で3年連続となるが、今年は昨
年より人出が多い気が
する。
 最初の目当ては、せともの祭期間中瀬戸市文化
センターで開催される「瀬戸陶芸協会新作展」だ。
 テーマ展と小中作品展の二部構成となって
おり、普段は大物を得意
としている協会加入
の作家も、比較的求めやすい
小振りの新作を
出品し、会場で展示即売されている。

 テーマ展、今年のテーマは『めし碗』得意
の作風や新たな意匠で、バラエティに富んだ
『めし碗』がずらりと並んでいた。
この中で、
印象深く目に止まった作品があった。
加藤伸也作「緑彩碗」、白地に緑彩が上品に
走る小さめの作品、
今年の せともの祭の記
念の品にすることにした。
 「瀬戸陶芸協会新作展」を一番の楽しみにして
いただけに、
気に入ったやきものに巡り会えて満
足だ。こうして、瀬戸市文化センターを
後にしよう
としたところ、美術ホールでは企画展が開催され
ているとの案内を見かけ、会場に向かった。

 せともの祭の賑わいが別世界のことのように、
静かでクーラーの利いた会場で、
企画展「安藤
博允作品展」
を鑑賞した。紺碧の釉薬を主体とし
た作品群が印象に残っている。