酒井甲夫 作品集
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志野 〔2006年〕 | 萌黄志野 (2009年) | 鼡志野 〔2007年〕 | ||
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鼡志野 〔1999年〕 | 志野 〔2000年〕 | 鼡志野 〔2005年〕 |
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鼡志野 〔2007年〕 |
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器表や見込に現れた、宇宙に瞬く宝石のような藍青色。口縁の錆色や流れ |
る長石の白が絶妙の調和を見せ、背面の指跡もこれまでにない景色となって |
いる。甲夫志野はその深い色合いを進化させ、他に類を見ない境地に入った。 |
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萌黄志野 (2009年) | |
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志野 〔2006年〕 |
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肌理の細かい胎土を包む長石釉に、美しい緋色が浮かぶ志野ぐい呑。さりげ | |
ない鉄文、柔らかに弛ませた口縁部、腰周りの土見せや高台部の白さが印象 | |
的。鬼板を利かせた鼡志野を得意とする酒井さんの、数少ない作行きである。 |
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鼡志野 〔2005年〕 |
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紫紅の焦げが鼡志野の器体や見込みに現れ、味わい深い景色を見 |
せる鼡志野ぐい呑み。作者お得意の白抜きの夜月も印象的に浮か |
び掌に包みいろいろな角度から眺めて飽きることが無い一品である。 |
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志野 〔2000年〕 |
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作者独特の志野の世界は、いつも静かに凛として観る者を迎えてくれる。控 |
えめな褐色の鉄釉を、よく溶けた志野釉が包み込み、手に良く馴染む器形だ。 |
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鼡志野 〔1999年〕 |
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何気なく訪れた個展で、素晴らしいきものに巡り逢った。陶土を探し、釉薬 |
に研鑽を重ねた志野の世界、作者の熱意と個性が見る者の心を打った。 |
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鼡志野 〔2007年〕 |
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赤志野 〔2002年〕 | 志野 〔2000年〕 | 鼡志野 〔2003年〕 | ||||||
鬼板の鉄分が褐色に焼け、一 | 1999年初めて巡り会った作者 | 志野・赤志野に続く作者三つ目 | ||||||
筋の長石釉が景色となり全体を | 独特の志野の世界に、翌年岐 | の湯呑みは、長石釉の裏で紫味 | ||||||
引き締めている。今回の甲夫志 | 阜で再会。焼成の研鑽や素材 | を帯びた鬼板の発色が印象的な | ||||||
野新作も出来映えは上々だ。氏 | を自然の中に見いだす作陶は | 鼡志野。釉の掛け残しが山野草 | ||||||
は、2002年、土岐市無形文化財 | 変わることなく、落ち着いた趣 | を思わせる、まさに甲夫志野の | ||||||
技術保持者に認定された。 | を内に秘めた志野大振りの湯 | 世界を象徴する秀作である。 | ||||||
技術保持者に認定された。 | 呑みを記念の一品とした。 |
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鼡志野 〔2004年〕 | 志野 〔2005年〕 | 鼡志野 〔2006年〕 | ||||||
甲夫志野に出会って6年、今年 | 独特のどっしりとした器形、全 | 腰の張った器形は作者の持ち | ||||||
も柔らかな仕上がりの志野は素 | 体がしっとりとした白無地の仕上 | 味、口縁部には鬼板が錆色に浮 | ||||||
晴らしい出来映えで心が安らぐ。 | げで、腰回りの控えめな鉄釉が | かび、器体は微かな紺色を帯び | ||||||
鬼板の発色が変化に富む鼡志 | 抑制の利いた景色となっている。 | た鼡志野湯呑である。今年も甲 | ||||||
野や赤志野も作者の持ち味を | 口縁部にうっすらと緋色がさして | 夫志野本領発揮の一品を入手 | ||||||
十分に発揮していた。 | 心落ち着く優品である。 | することができた。 |
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鼡志野飯碗 径 13.7p 高 6.1p |
2001年、最も印象に残った個展の一つ「酒井甲夫作陶 展」で入手した |
お気に入りの飯碗。口縁から背面にかけての鬼板の焼け具合、緩やかに |
撓みをみせる口作り、 正面に流れる志野釉の白、 どれを見ても甲夫志野 |
の傑 作である。この茶碗を使った食事はまさに心豊かなひとときである。 |
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萌黄志野 〔2007年〕 横26.5p 縦15.0p |
黄色掛かった緑色、古語では葱の萌え出る色を意味する「萌黄(もえぎ)」。 |
萌黄志野は、この妙なる色合いを長石釉の調合で見事に表現した作者のオ |
リジナル。可憐なつゆ草文をあしらって、清々しい出来栄えの盛り皿である。 |
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