新里 明示

ぐい呑

光 盃 (2009年)

薄作りの器体に螺旋状のドットを抜き、半透明の釉薬を掛けて内外の透光を文様に取り込む。きわめて繊細な
業を要する光器(こうき)は、国内外で数々の賞を受け新里さんの代表作となっている。本作はその初期作
で、器全体に透明釉が掛り艶と光沢の仕上がりとなっている。近作ではドット部分以外の器表は艶消し調、穴
や流れもより精細、高度に進化している。小品の盃も手を抜かず、真摯な仕事に新里さんの人柄が伺がえる。




AKIO NIISATO   (陶歴より)
1977年 千葉県生まれ
2001年 多治見市陶磁器意匠研究所修了
現在岐阜県多治見市にて製作
グループ展 等
2004年 "非情のオブジェ" 東京国立近代美術館工芸館(東京)
"MINO CERAMICS NOW" 岐阜県現代陶芸美術館(岐阜)
2008年 SOFA Chicago (シカゴ、アメリカ)
 "茶陶−造形と意匠にみる現在性" ギャラリーヴォイス(岐阜)
2009年 SOFA New York (ニューヨーク、アメリカ)
2010年 金沢・世界工芸トリエンナーレ(石川)
"現代工芸への視点−茶事をめぐって" 東京国立近代美術館工芸館(東京)
○受   賞
2005年 ファエンツァ国際陶芸 展 ファエンツァ国際陶芸美術館(ファエンツァ、イタリア) 新人賞
2008年 パラミタ陶芸大賞 パラミタミュージアム(三重)大賞
2009年 国際陶磁器展美濃 セラミックパークMONO(岐阜)審査員特別賞
菊池ビエンナーレ 菊池寛実記念 智美術館(東京)奨励賞
○ワークショップ・講演 等
2008年 東洋陶磁学会 講演「磁器の表現と自作について」(東京国立近代美術館 講堂、東京)
2009年 ハーバード大学アートセンターセラミックプログラム ワークショップ&スライドレクチャー(ボストン、アメリカ)
リーチ工房 ワークショップ(セントアイプス、イギリス)
ザウリ美術館 滞在製作 ワークショップ(ファエンツァ、イタリア)

個展の記録→