笹山芳人 作品集

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焼〆 (2013年) 長石釉 (2010年) 伊賀 (2009年) 焼〆 (2007年)
焼〆 (2006年) 伊賀 (2006年) 白化粧 (2006年) 焼〆 (2005年)
鉄絵 (2005年) 長石釉 (2004年) 焼〆 (2003年)







ぐい呑み


new ! 焼〆 (2013年)




new ! 長石釉 (2010年)




new ! 伊賀 (2009年)




焼〆 (2007年)

横置きに窯詰された上部には、灰がしっかり降り注ぎ落ち着いた風情を見
せている。背面には美しい火色が現れ一つの作品に込められた景色の対
比が素晴らしい。一回の窯焚で幾つも取れない味わい豊かな一点である。




焼〆 (2006年)

伊賀焼きの郷、丸柱の穴窯で焼かれた新作は、いつも見応え十分。
れた風情の焦げと灰被、窓が開いたように浮かぶ鮮やかな火色、穴窯
焼成による焔と灰の味わいが随所に現れた趣深い一品は、伊賀・焼〆
で本領を発揮する笹山さんの、手元に置いて興味の尽きない作である。




伊賀 (2006年)

素材に改良を加えながら、自然体で作陶に取り組んだ作品
、個展の回を重ねる毎に幅が広がり、味わいが増している。
中でも、火色やビードロ、焦げと窯変が見事に現れた伊賀ぐい
呑に強く惹かれ、ギャラリーに加えることにした。大壷から花器
・茶器・酒器と、常に丹精込める笹山さんの会心作である。




白化粧 (2006年)

褐色の胎土を白土で化粧し、透明釉の上掛けで仕上げ
た、落ち着いた印象の粉引ぐい呑。白化粧の濃淡や腰
周りに残る指跡が、意図しない景色となり仄かな焼け具
合と相まって、全体的に柔らかな表情をみせている。






焼〆 (2005年)

自然釉と控えめな焦げ、どの角度から見ても味わい
深い薪窯焼成の焼〆ぐい呑み。なだらかな変化を持
たせた口作りもセンスの良さを感じさせる。常に独自
の焼を追求する笹山さんの魅力十分な優品である。






鉄絵 (2005年) 長石釉 (2004年)
完全に融けきらず、器表に残る長石釉が、流れ落ち  小粒のガイロ目を含む木目細かい陶土が鮮やかな朱色
る景色となった唐津風ぐい呑み。褐色の土に反応した に発色し、器表を半透明の長石釉が柔らかに包む。薪窯焼
釉の色合いや、さり気ない鉄絵が落ちついた味わいで、 成で荒々しくも素朴な伊賀焼を持ち味とする作者の軽快な
笹山さんの新たな魅力を見せている。 小品である。






焼〆 (2003年)
 横置きの窯詰で上になる部分には、  下になる部分では、カセた胡麻との  高台部の半分は灰に埋もれたので
自然釉と一筋流れるビードロの緑、焦 対比が鮮やかな火色が現れて、器を あろう、焦げが効いた重厚な焼き上が
げとくっ付きが落ちついた景色となる。 起こせば、どちらを正面としても、見飽 りとなっている。まさに、掌におさまる
伊賀焼締の見所の一つだ。 きることはない 小さな器に広がるやきものの宇宙だ。






湯呑み

伊賀 (2001年) 伊賀 (2003年)
  (正面) (背面)
 幾昼夜も薪窯で焼締められた     正面・側面・背面にビードロ・火色・焦げ・くっ付きと
 まさに本物の伊賀焼である。窯     伊賀焼締めの見所が多く、男性的な作りに古雅の趣
 炎が作る火色と焦げ、降りかか     が漂う。胴回りは軽く轆轤目が付けられ、しっくり手に
 った松灰は自然釉として胡麻や     馴染む。永く使い込んでいきたいお気に入りの一品で
 薄緑のビードロとなる。表面のく     ある。
 っつきも趣を添えている。






灰釉 (2004年) 長石釉 (2004年) 粉引 (2004年)
   枯淡の伊賀焼が持ち味の笹山さん、夏の個展は土と釉の組   伊羅保・焼〆・粉引と多彩な
  合せで様々な味わい見せる茶碗・ぐい呑の新作展である。多彩   作風の笹山さん、写真は淡く
  な作品はどれも心惹かれ手元に置いてみたくなるものばかり。   火色が浮かぶ白化粧の粉引
  左は鉄文が効いた黄伊羅保風の灰釉で落ちついた出来映え、   に無造作な鉄釉の線文がア
  右は赤褐色の土に掛かる長石釉の変化が面白い秀品。   クセントとなる軽快な新作。






長石釉 (2006年) 長石釉 (2007年)
 細かな石英粒が混じる褐色の器体は、上掛け   淡い朱色に焼ける土に薄く長石釉を掛け、井
された長石釉と反応して落ち着きと深みに明る 戸唐津風に仕げた筒湯呑である胎土に混じっ
さも加わった焼き上がり。ゆったり膨らむ大振り た細かな石英の粒が釉を通して器表に浮かび
の器形と相俟って印象的な作品となっている。 さっくりとした膚合いが印象的な一点である。