DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION リプレイ

『赤月にて慟哭す』


2006/12/18〜22
ゲームマスター:久流
プレイヤー:だいち/SATMRA/炎舞(敬称略)

キャラ紹介 オープニング ミドルフェイズ1 ミドルフェイズ2
ミドルフェイズ3 クライマックスフェイズ エンディングフェイズ

■ミドルフェイズ1■
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ミドルフェイズ 【汝。その心に獣棲まん】
Scene Player :多々良 刻 登場:自由
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 刻 :侵食率(いっころ)
ダイス:1d10=(4)=4+38=42

警察。
UGNの干渉もあって。名前を出すと別室の留置室に案内される。
其処にいたのは確かに昨日までの森下だが。椅子に座ったままで視線を上げようともしない。
 刻 :「………。」かつかつ、と黙って歩く。
手や肩は弛緩して上げもせず。
口は半ば開いて力無く。
総じて何かが抜けきった後のよう。
首筋には昨日の名残か。鱗のような物が張り付いている。
目の色は──青い。
 刻 :「……シゲ」
    声をかけるけれども――
警 官:「──多々良さん。酷かと思いますが。大声を出すと彼は貴方に襲い掛かります。ご注意を」
 刻 :「――…そうですか。……発見時の状況はどうだったんですか?」
警 官:「第一発見は黒巣中央公園です。騒ぎがあるので警官3人が向かった所、若手の警官が遊具にたたき付けられて重傷。年配の警官が骨折です」
    「追加2人の警官にて取り押さえた所、20分後に鎮静。身体が現在の姿となって沈黙しました。後は取調べにも対応できず、身分証から多々良さんの元に連絡させていただきました」
    「また本件においてはUGNの介入があると聞いています。何分内密に。後──」
    「その場にそぐわない10代後半の少女が居たとの情報もあります。関係者と思い目下捜索中です」
G M:ぱらぱらぱら、と手帳を捲る警官。
 刻 :「………ありがとう。」じっ、と森下を見つめた後>警官
    「………。」颯爽と踵を返す。決意を秘めて
警 官:「UGNの方でも同症状の方が居られるとか。必要あれば接触してみるのも宜しいかと」
 刻 :「――ああ」留置場を後にする



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ミドルフェイズ 【何も無い虚ろなるモノ】
Scene Player :番 睦美  登場:自由
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睦 美:(いっころ)
ダイス:1d10=(5)=5+51=56
では
引き上げた研究資料を求めて支部の資料室に。
きちんと日付入った資料の束が置かれている。
そもそも今回襲撃した研究所の所長は──”ラピスラズリ”。
睦 美:「……ぅ、く……」右腕が疼く。
疼くのは右腕ばかりでなくて、もう塞がったはずの切開の痕が、打ち込まれた弾痕、抉られた眼窩、注ぎ込まれた
……頭を振る。
睦 美:「……実験の……」
    「確かこれ、日本支部クーデタ……の」
    個体の戦闘力を究極まで跳ね上げようとした失敗作。歪で、脆弱で、殆どが狂気に取り付かれて。
    それとは逆さまの。
研究所としての研究テーマは”女王因子を用いての支配系の確立。PJアダム・カドモン”
10年前に君が関与していた実験とは真逆のテーマ。
”自己を含めた支配形態の徹底的な破壊”が当時のテーマ。”血液自体まで含めた全身を心臓にする”と言うのはその最たる物。
言い換えれば──”破壊”のみを目的としている。
もっとも相手が居て、の前提になるが。
睦 美:「こっちは……本当なら、壊れたものを……統制して……」
    治す、と口にしかけて、噤む。ソレは、絶対に考えてはいけないことで。
”電子の妖精”の能力も酷似している部分はある。
──障壁という”壁”を認識し、確認し、”破壊”する。
アダムカドモン。完全なる人の意味。
言わば、相手が無ければ成り立たない。”壁”を構成する能力を所持する者がいなければ”成り立たない”。
睦 美:「――私と、真殿さん、と。巻き込まれた、じゃなくて、たまたま、でもなくて……まさか」
カラダが脈を打つ。過剰な圧力で脆弱な中味が軋む。ありえないありえない、そんなことはありえない。
偶然だ偶然だ。偶然に違いない。そうでなければ――そうでなければ?

当事の関わった者の台詞。──”ありえないということはありえない”
ひたひたと。足首を泥を纏った手に掴まれ引きずり込まれる感覚。

――”際限なく壊れたものを統御する方法”

もしかしたら。わたしはあのとき。彼女を殺さなくても――、いや、これまで手にかけてきた誰もが、もしかしたら
睦 美:「……ッ、あっ……ぅ」
    右手が勝手に、拳を――拳の様なモノを作っている。
    自らに爪を立てて血まみれになるようなものを、拳とは普通呼ばない。
    ……とりあえず、女王因子の具体的な中味について調べてみたいですかね。
    ひとしきり自傷行為に耽ったあとに。(何)

G M:まー。有名なんで。情報:UGN で。比較的目標値低目です。
睦 美:情報収集は弱いですよ?(何)(ころころ)
ダイス:1r10=(3)=3+1=4
G M:一瞬浮かんだが。思考の底に。
    まぁ。1年ほど前に青の女王と言われるファルスハーツのエージェントが居た事は周知の通り。
    クーデターの際に死亡したとされる。
    このエージェントはジャームを量産する術を持っていたらしい。
睦 美:っと、あと2dあった。振り足していいでしょうか。(おずおず)<コネ
G M:どうぞー。
睦 美:(ふりたしころころ)
ダイス:2r10=(8,10)(9)=9+10=19+1=20
睦 美:……ええい、もう少し高いと宣言されたところで。(何)
G M:では追記。
    言い換えれば”個体を0から生み出すのではなく。
    相手が居て。その存在を壊して。統括する”能力であるともいえる。
    その青の女王の遺伝子情報をコピーした素体は確認されているが、”オリジナルの死体を用いて記憶改竄・蘇生処理をプロジェクト・アダムカドモンに沿って行なったとも噂がある”
睦 美:「……そう、そうです。違う……これは、ちがう……違うんだから……」
G M:更に言い換えれば。そもそも”オリジナルの死亡も計画の内”。
    ※ここで衝動判定。目標値は12.失敗すれば+2D侵食上昇。
睦 美:<RC>(ころころ)
ダイス:3r10=(1,6,10)(3)=3+10=13+1=14
睦 美:……存外生き汚いな。
G M:成功。更に目標値上昇。次回は16。今回は+1D。
睦 美:(いっころ)
ダイス:1d10=(3)=3+56=59
違う。これは違う。私は壊れたんじゃない。壊された。まだ壊れていない。大丈夫だ。私はまだ――

お ぃ で む つ み 

パサリと
書類が風も無いのに落ちた。
偶然だ。ただの。”番 睦美”の持つ知覚能力は低い。そういうふうにできている。軽い物体を動かした、些細な要素を拾えていないだけ。

れは、レネゲイドウィルスが見せるただの”衝動(アージ)”、幻覚に過ぎない。そのはずだ――
睦 美:「……壊された、のなら、壊した相手を……」
壊して統御する能力。ならば、この幻覚も、その”統御”が引きずり出したモノだ。そうに違いない――
――頭を潰せば、声は止む。
それでも戻れなかったら、という簡単な問いの結論を出すことが、できなかった。

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