DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION リプレイ

原初の光(後編)


2005/1/30
ゲームマスター:Ascalon
プレイヤー:ハーミット/桜井 蒼樹/だいち(敬称略)


■ミドルフェイズ1■
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■ミドルフェイズ 【殺した者、殺された者】
 夜白 終 場所:久路洲市・中央西公園 時刻:正午少し前 登場:“血染めの拳”登場可能
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GM:浸食率上昇をお願いします
夜白:(いっころ)45%

こう、君ら兄妹が実に年寄りくさい雰囲気を醸し出していますと

夜白: 年寄りくさいとは失敬な…(笑)
:事実じゃん
夜白: 事実でも言うでないわ(笑)
??:「……やれやれ。何をやっているのだか……」 苦笑混じりに聞こえる声
夜白: 「む?」声の主を見てみようかの

そして、唐突に吹く強い風。
風が去った後――世界から、“音”が消えた。
……《ワーディング》発動


久陽:「久しぶりだな、無能者」
夜白: 「ふむ、この感じは……ハヌマーン発症者かの」やれやれと立ち上がり白い魔眼を生み出して警戒する
「ふむ、お主は……誰であったかの?」知っててもあえて恍けて見たり
GM:冷たい北風と共に、かつて君を殺した男が姿を現す
久陽:「ふん、無能者のお前が力を得るきっかけを与えてやった恩人を忘れるとは……無礼な」
夜白: 「恩人のう…まあ、確かにそれだけは感謝しようかの。お主のお陰で家を出れたわけじゃし」皮肉を返してあげようかの
GM:動くモノ無き無音の世界で、白い闇と冷たい風が対峙する
慎一: ではそこで登場ー。(いっころ)40%
光姫:「ちょっ……どういう事です、久陽。貴方は兄様と知り合いなのですか?」
慎一: 《ワーディング》内に入ってきて……べたーん、とこける。
「ふ、ふえー」めそめそ

 萌っ子であるな、慎一。

久陽:「ええ、お嬢様。この無能者の事はよーく知っていますよ」
侮蔑の笑みを浮かべながら答える。そして結界内のハジの方に視線を向け
「……なんだ、アレは?」 と眉をひそめる
慎一: 「あ、久陽さんはっけーん」びしい
「そしてお初の女の子にははじめまして」ぺこり
夜白: 「む、慎一ではないか…何ゆえこのような所に?」
慎一: 「んー、任務内容は内緒だよ。ぼくエージェントだし」
夜白:「任務かえ…大変じゃのう。頑張るのじゃぞ」なんとなくほのぼのと慎一君に声援を(ぇ
久陽:「……ふん、まあいい」と、慎一から光姫に向き直り
「さて、お嬢様。我が侭もこの辺にして頂いて、実家に戻ってください」
光姫:「……………ッ」微かに怯えたように、半歩後ろに下がる
慎一: てちてちと久陽&夜白兄弟の方に向かって歩いてきたり。
夜白: 「ふむ、どうも光姫は嫌がっておるようじゃの……ならば連れて行かせるわけにはいかぬな」光姫を後ろに庇うように前へ
慎一: 何をするでもなくちょこん、と立っている。
久陽:「そうか。まぁそれはそれで構わない――」一歩前に踏み出し
「兄妹揃って連れ戻すまでだ。安心しろ、あの時みたいに“殺したりは”しない」
慎一: 顔を軽くしかめるけど、黙って聞いてる。
夜白: 「生憎と私は夜白とは縁を切った身じゃ。それにこちらの意志を無視したそのやり方、実に気に食わぬ。故に、最大限抵抗させてもらおうかの」魔眼を構えて
光姫:「“殺したり”ですって……どういうこと、です?」

慎一: 「一応噂には聞いてたけど、結構荒っぽいおうちなんだね?」
夜白:「荒っぽいというよりの…OVでないものは迫害され殺される、そういう場所じゃよ」
慎一: 「ぼくは理解出来ないや。オーヴァードだから一般人だからって何? そういう考え方、嫌いだよ?」
夜白:「そうじゃの…じゃが、それを理解できぬ愚か者が多いだけの話じゃよあそこは…」苦笑して
久陽:「おぉ、怖い怖い……怖いから、この場は引かせてもらおうか」
くっくっく、と笑いながら久陽は《猫の道》を発動。空間をねじ曲げてこの場から去ろうとする。
慎一: とりあえず見送りましょう。何かあれば従者つけるし
夜白:「……一応、言って置こうかの。2度目はそうそう“殺され”ぬぞ?」同じく見送り
慎一: (むー、やっぱり苦手な人だなぁ)
久陽:「真に優れたモノを世界の裏側に押し込め、愚物に溢れた世界を守る……それこそが、愚かな事だとは思わないのかな?」
GM:そう言い残して、夜白久陽はこの場から消えた。同時に、世界に“音”が戻り、日常が再開する。
夜白: 「生憎と世界なぞ興味ないのでな。亡霊として移ろうさまを見るのが楽しみゆえに」肩竦め
光姫:「兄様……どいういうことです? 殺されたって……」真っ青な顔で、夜白の服の裾を掴んで
慎一: 「優れたものとか劣ったもの、なんて区別はしちゃいけないって教わったんだけどな。いとこの兄ちゃんに」ぼそり
「あ、えーと。ぼくはUGNエージェント“血染めの拳”久川 慎一。よろしくね。出来ればコードネームで呼ばないで」にこぉ
夜白: 「………どうしても、聞きたいのかの? 後悔すると思うが…それでも聞く覚悟はあるかの?」>光姫
GM:蒼白な表情で、しかし頷く。なお、慎一の挨拶に返答する余裕は無いようだw
慎一: そりゃそうだろうよ(笑) 一歩下がりつつ、お話聞いておこう。
夜白:「慎一よ…そういう考えが出きるものは少ないさね……さて、何から話そうかの……」

そして暫し考え込みながらポツリポツリと語りだす。
「そうじゃのう……夜白家がOVの家系であるというのは知っておるな?
 私は生まれながらの異端だったのじゃよ。なんせ、OVとしての力を一切持たなかったわけじゃからの。
…知ってのとおり夜白は“力”を何よりも重視する一族、そんな中で生まれた力なき子供……して、どうなると思う?」


光姫:「……まさか…………そんな……だから、“殺された”……?」

肩を竦めて苦笑いを浮かべる。
「そのまさかじゃよ。力なき者は侮蔑と嫌悪の渦中に放り込まれるわけじゃ。
当然の如く隔離され毎日のように標的にされ生死の境を彷徨ったものじゃ」

慎一: 「……ひどいや、そんなの」悲しそうにうつむく。

「そして、今から約8年前…ある夏の日に何時ものように標的にされたのじゃが……
その時、誰かが崖から突き落としてみたらとか提案しての。
お陰で晴れて自由の身に…と言うわけじゃよ」



慎一: 「痛いよね、普通の人でもオーヴァードでも痛いよね。いたいのいたいのとんでけー」なでなで
夜白:「うむ、ありがとうの」慎一君に撫でられてる
光姫:「そんなことって……夜白一族は、この国を守るという大義のために戦う誇り高き者達のはず……それが、そんな……!」
夜白: 「それはお題目じゃよ……実体は力こそ全てと言う偏見で凝り固まった愚者の集まりじゃよ。まあ、一部は事態に気付いてどうにかしようとしてるみたいじゃがの」
慎一: 「あのね。ぼく思うんだけど。世界って一部の人がまとめて護れるほど小さくないんじゃないかなって。違うかな?」
夜白:「灯台下暗し、一度離れて実体を見極めて見るが良い。近すぎると見えるものも見えないからの」
光姫:「そんな……そんな、ことって…………ッ!」突然くるりと背後を向き、光姫は駆け去っていく

「ってあ!?」
反射的に追おうとして……ずだーんと派手に慎一がこける。
「おお、大丈夫かの?」
慎一を助け起こしているうちに、光姫はその場を後にしていた。



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■ミドル・フェイズ 【日常の価値】
 村瀬 尚 場所:久路洲市繁華街・中央広場 時刻:正午(【殺した者、殺された者】 の少し後) 登場:不可
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GM:浸食率上昇をお願いします
:(いっころ)39%
GM:さて、このみたん。
:たん!? なんかその言葉からかなり縁遠いけどッ

ハニワを破壊した後、これからどう行動すべきか考えつつ、あなたは繁華街の中央部にある広場に来ていました。


:「さむいでスねえ…というか、そういえば『白鷺』って聞き覚えあるはずでスよ…司聖君の苗字じゃないでスか…」

 白鷺 司聖…『悪夢の館』参照。エンジェルハィロゥシンドロームの持ち主でおこちゃま。

GM:ふみ、そんなことを考えているとですね。唐突に、何かが尚目掛けて突っ込んでくる!
:避けます(しれっと)
GM:避けられましたw
タタタタタタッ………コケッ、びったーん!
:「…よそ見スると危ないでスよ」避けておいてなんだが
GM:ひらりと身をかわした君の目の前で、“何か”がコケて、非常にイタそうな音と伴に地面にぶっ倒れます
??:「きゅぅぅぅぅ……」
GM:見れば、藍色の和服を纏った少女です。年の頃は貴女とあんまり変わりません。
:「大丈夫でスか?」しゃがみこんで覗き込む
??:「……だ、だいじょぶ……ですぅ……」ふらふらと起きあがる
GM:で、少女は広場の中央にある噴水の側におかれたベンチに腰を下ろす。
:「んー…ちょっと待っててくださいでスよ」パタパタと自販機にいって、飲み物買って戻ってくる。
:「はい」差出し
??:「あっ……どうもご親切に、ありがとうございます」
光姫:「あの……私は光姫。夜白光姫と申します。……貴女は?」おずおずと、名前を聞いてきます
:「とりあえず、何があったか知りませんでスけど。落ち着いたほうがいいでスよ?」

光姫:「……大丈夫です。さっきので落ち着きました……痛かったですけど……」涙目で、苦笑と共に呟く
:「…うみ? 尚でス。村瀬 尚。夜白って…夜白さん先輩の家の人でスか?」
GM:その言葉に、びくっとなって
光姫:「兄様を……ご存じなのですか?」
:「ご存知というか…お世話になってまスねえ。いろいろ」
光姫:「そう、ですか……」落ち込んだように、うつむいて
:「?? どかされました?」
光姫:「いえ……何でもないんです……なんでも……」 そう言って、手に持った飲み物に口を付けて
「―――△卍■※〇♂℃¥§〒〒↑――!?」
ぶほっ、っと優雅さのカケラもなく飲み物を吹き出すw
:「?? あれ、サイダー嫌いでした?」
光姫:「けほっ、けほっ……な、なんなんですかこのシュワシュワした飲み物!?」
:「サイダーでスけど?」
光姫:「砕打?」
:「サイダー」
GM:頭上にハテナマークを浮かべている光姫。どうやら、マジでサイダーを知らないようです
:「炭酸飲料…つまり炭酸ガスを使用した飲料でス」
光姫:「あの……これは、一般的な飲み物なのですか?」恐る恐るといった感じで聞いてきます。
:「食べ物の消化を助け、日射病を予防スる働きがあるというナトリウムや体を元気に動かすエネルギーのもととなる炭水化物なども含まれていまス」

 トリビアというか、雑学に富んでます、尚。
ちなみにサイダーは適度であれば身体にいいので、骨が溶けるとか(コーラだってそれは)ということは無いんでご安心ください。


:「…割と」
光姫:「そう、ですか…………」ふぅ、と溜息をついて
「……そんなことも知らないんですね、私は……」
:「ま、苦手な人もいまスね。それに、知らないからといって恥というのは違いまスでスよ」
光姫:「そう……でしょうか?」俯きがちだった顔を上げ、尚を見る
:「わたしだって知らないことは沢山あるし、これからドンどこ覚えれば問題ないでスし」
光姫:「……これから……ですか」しばし、目を閉じて
「ありがとうございました。おかげで少し、気が楽になりました」
そういってベンチから立ち上がる
「……兄様のところに帰ろうと思います。心配しているかも知れませんから」
:「じゃあ、一緒に行きましょうか。その様子だと、街のほうにも慣れてないでしょ?」

にこっと微笑んでベンチから尚も立ち上がる。
「……はい、ありがとうございます」
微笑んで、光姫は頷いた。同年代の女の子である尚に警戒心は薄いようだ。
「なんだかあの家もややこしそうでスねえ」
苦笑しつつ歩き出す。



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■ミドル・フェイズ 【日常の価値(2)】
 村瀬 尚 場所:久路洲市・繁華街 時刻:正午(【日常の価値】の後) 登場:可能
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GM:浸食率上昇をお願いします
:(いっころ)47%
慎一: (いっころ)41%
夜白:(いっころ)47%

光と闇の姫達が終たちがいる中央西公園に向かって繁華街を歩いていると
向こうから見知った顔がやってきます。
終と慎一です。2人は2人で、光姫を捜していたところです。


慎一: 「ふえー、どこー?」きょろきょろ。
夜白: 「見つからんのう」
:「…あ。夜白さんせんパーい」手を振る
慎一: 「あ、尚ちゃんだー」手振り振り。
夜白: 「む、尚に…光姫じゃの。慎一、どうやら見つかったみたいじゃぞ」二人で尚の方へ
光姫:「兄、様……」ちょっと罪悪感を感じさせる顔で、けれどまっすぐに終を見ている
夜白: 「む、どうかしたのかの?」光姫の様子に首傾げてみる。ちなみにさっきのことは特に気にして無い
:「可愛い妹さんでスね」後ろからぎゅーっとしながら
慎一: 「そういえば夜白君とこの子って兄妹なんだねー、夜白君に妹がいるなんて知らなかったよ」にこー
夜白:「そうじゃのう…まあ、生き別れでのイマイチ実感がわかぬがの」肩竦めて
光姫:「あっ、貴方は……先ほどは挨拶もせず失礼いたしました。妹の光姫と申します」 ぺこり<慎一
慎一: 「あ、任務中の昼食用に作ってきたおにぎりあるけどみんな食べる?」小首を傾げる。
「お腹空いたよね?」弁当箱をひょい。繁華街で出すな(爆)
夜白: 「ふむ、そろそろ昼食時じゃし…そうしようかのう。じゃがまあ、食べるなら先ほどの公園に戻らぬか?」
:「そでスね。お外で食べるおにぎりはおいしいのでス」
慎一:「梅にかつおにいろいろあるよー、昆布はあんまり好きじゃないから入れてないけどー」
GM:と、そこで道行く人混みの中から、薄桃色のスーツを着た女性が現れる
夜白: 「む…?」いぶかしげにそのスーツの女性を見てみようかの
??:「はじめまして……かしらね」初対面のはずの女性は、臆することなく君達4人に声をかけてくる。
:「…どちら様?」
慎一:「む。おねーさんだれ?」
夜白:「……その口振りからするとこちらの事を知っておる様じゃのう…お主、FHの者か?」警戒しつつ
KM:「……正解。私はFHエージェント、ケルビム・メイカーよ」
慎一: 「FHエージェントが何の用?」警戒警戒。
夜白: 「ふむ、して……何ようかの? わざわざこのような場所で正面から会いに来たのじゃ…何かあるのじゃろう?」
KM:「今日は勧誘に来たのよ。そこの、光のお姫様の、ね」そういって、光姫を見る
夜白: 「ふむ…」
:「えー。重力のお姫様はアウトオブ眼中ー?」不満げ
KM:「……ああ、もちろん貴方達も歓迎するわよ。白い闇も、重力を纏う闇の姫も」
慎一: 「一応、ぼくUGNエージェントだから阻止させてもらうけど」
KM:「貴方はアウト・オブ・眼中ね」(爽)>慎一
夜白: 「私は謹んで辞退させてもらおうかの。それに、決定権はシュウにある故に」肩竦めて
慎一: 「……勧誘はされたくないけど、なんかとっても侮辱された気分」憮然とした表情
KM:「……ねえ、貴方達。貴方達は、この世界にどれほどの価値があると思う?」
夜白:「ふむ、世界の価値のう……亡霊にそれを問うのは筋違いのような気がするがどう思うかの?」質問に質問で返してみようかの
慎一: 「大事なお友達がいっぱいいるから、出来る範囲で護っていきたいと思ってるよ。価値とか、そういうこと今まで考えた事なかったけど」
:「でもFHさんは悪の秘密結社さんなので、ノーサンキューなんでスよ…えーと…可奈江さん?」首傾げてみる
KM:「私の名前を知ってる?……ああ、UGN時代の資料を読んだのね」
:「ああよかった。間違ってなかったでスね。じゃあ、司聖君のお姉さんで、あってまス?」
KM:「古い話を持ち出すのね……今の私は緋月可奈江。あの頃とは、別人よ」
:「あの頃って…当人じゃないでスか」
KM:「くすくす……気分の問題よ」はぐらかすように笑う
慎一: 「で、おねえさんはどう思ってるの?『世界の価値』について」
KM:「決まっているでしょう? 真実から目を逸らす偽りの世界に価値など無いわ」
:「で。世界についてでスけど、わたしは足の下にあるものだと思ってまスよ」
慎一: 「『真実』だとか『偽り』だとかってどうやって決めるの?今見えている『世界』だってきっと一部分だけだと思うよ?」
夜白: 「世界自体は無価値じゃよ。じゃが、そこに価値を生む出すのは自分自身じゃ。それが私の答えかのう」
KM:「そう……それが貴方達の答えなのね」と、そこで一拍置いて
:「さて、いかがしましょうね」にこ
KM:「けど……貴女はどうなのかしら? 彼らのような答えを持っているの?」と光姫に問う
光姫:「……ッ」言葉に詰まる光姫
KM:「無いでしょうね。周囲の大人に偽りのみを教えられ、何が真実かも見えない貴方には……確固たる答えなど、有りはしない。それは貴方だけじゃない。UGNという愚かな組織のせいで、多くの同胞達が偽りの世界に閉じこめられているわ」
夜白:「……じゃが、答えが無いのならばこれから探せば良くないかの? これから世界を見て自分で答えを見つければよいはずじゃ」
:「知らないことはこれから知ればいいでスし。それでいいんじゃないでスか? …おばさん」
KM:「けれど、自分で答えを見つける権利すらない。そんな者が数多くいるのよ。……そう、貴女や、かつての私(UGチルドレン)のように」
慎一: 「だからって、FHのやり方が正しいなんてぼくは思えないっ!」と、珍しく険しい表情。
夜白: 「じゃが……それはお主の価値観じゃろう? それを他者に押し付けるのは傲慢以外の何物でもないと思うがの?」
KM:「傲慢? 違うわね。私はただ、みんなに選ぶ権利を与えたいだけ。与えられた権利を持って、皆が私を否定するなら……それはそれで、構わない。けれど……何も選ぶ権利のない、この偽りの世界が正しいだなんて――私には思えない」
慎一: 「『選ぶ』権利って、そんなに特別な事なのかな。今の状況をがらりと変えなきゃ得られないものだなんて思えないよ、ぼくは」
KM:「……これ以上は平行線、かな?」くすっと笑って
:「…どうしまス?」光姫さん見て
KM:「私の言いたい事は、それだけよ。――よく考えてね」最後に光姫を見て、背中を向けて去っていく
:「向こうに行けば確実にわたしたちと敵対しまスよ?」
夜白: 「………」無言で光姫の答えを待つ
光姫:「私は……私は……上手く、言葉にできません……」
慎一: 「人間とぼく達(オーヴァード)の違いなんて些細なものだよ。みんないつ死んじゃうかわからないし一人じゃなんにも出来ないんだもん」
光姫:「彼女の言っている事はわかります。思いも……わかります。けど……なんとなく……違う気がして……だけど、それを言葉に出来なくて……私は……私は……」少し涙声で
慎一: 「今すぐ見つかるような答えじゃないと思うよ? 一生かかっても見つからない答えかもしれないし」にっこり
光姫:「……はい。考えてみます……一生懸命……」
慎一: ぽん、と夜白君の肩を押そう「ほら、おにいちゃんの出番」
:「わたしはFHさんは悪の秘密結社なので嫌いでス」どきっぱ
夜白: 「………悩む事じゃ。そして考え、自分だけの答えを見つけよ。別に言葉に出来なくても構わぬ。確固たる信念を見つけられればそれで良い」光姫の頭を撫でながら
光姫:「……はい。兄様」瞳に涙を浮かべ、しかし口元に微笑みを浮かべ、素直に撫でられる

その光景を見て尚は安心そうに、うれしそうに微笑んだ。
「『お兄ちゃん』やってるじゃないでスか」