DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION リプレイ

『眠り姫は夢を見ない』


2007/02/03
ゲームマスター:だいち
プレイヤー:比良坂/久流/籠乃(敬称略)

キャラ紹介 オープニング ミドルフェイズ1 ミドルフェイズ2
ミドルフェイズ3 クライマックスフェイズ エンディングフェイズ 後話

■ミドルフェイズ1■
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ミドル・フェイズ 【夢魔症候群】
”牙狼の王”久継 駆穂 場所:自室 登場:不可
終了条件:壬緋から情報を得る
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駆 穂
:#1d10+43
ダイス
:Karuho:1d10=(9)=9+43=52
G M
:というわけで基本情報フェイズだったりします。
時間としてはOPの直後。
とりあえず双方とも落ち着こうってことで居間でテーブル挟んで珈琲でも飲んでるとでも思いねい
駆 穂
:「────」豆挽いて濾して珈琲差し出す。
 「で。何だったかな」
壬 緋
:「あ。ありがとう」
カップを受け取って、暫らく居心地悪そうに手元のカップと、駆穂を見比べていたが、ぽつぽつ、といった感じで口を開く
 「あまり上手く話せないと思うけど。実際ボクも何がなんだかよくわかってないんだ……けど」
そう前置きして。おず、と駆穂のほうを見る。
駆 穂
:「続けて」
壬 緋
:「『ナイトメアシンドローム』ボクは仮にそう名づけた。現在では其れが一応現象のコードネームなってる」
 「犠牲者は現在地点で23人。中に…―――天城支部長代理も含まれてる」
駆 穂
:「症状は」
壬 緋
:「ある日突然眠りについたまま目覚めなくなるんだ。特に病気というわけでもない―――ああ、いや、これ自身が病気みたいなものだから病気じゃないってのはおかしいけど。それでね。眠った人はどんなことしても起きないんだ。そのままにしちゃうと結果的に衰弱死する恐れもでてくると思う」
駆 穂
:「ああ」
 「『なるほどね』」
壬 緋
:「ボクが其れに気が付いた。天城支部長代理に話したら、初めて知ったみたいで驚いてた。……そしてボクに詳しい調査を命じたんだ。其れが約一ヶ月前」
 「調べるうちに、眠りに付く人間の比率がどんどん上がっていったんだ」
駆 穂
:「被害者は増え続けて今日まで至る、と」
壬 緋
:「うん…そう」
G M
:この辺でちょっと駆穂君、知覚で振ってくれる?
駆 穂
:#11r8+1
ダイス
:Karuho:11r10=(3,9,10,6,9,7,6,4,2,9,4)=ぐるぐるまわるぅ〜
Karuho:4r10=(2,5,4,8)=ぐるぐるまわるぅ〜
Karuho:1r10=(4)=4+20=24+1=25
駆 穂
:んーと。《炎神の怒り》で侵食率:58に
ブレコンも。
G M
:うい。そしたら、壬緋の身体が微妙に左右に揺れてる。かつ小刻みに震えてる。さらに目の下には薄っすら隈が出来てて、あまり寝てないようだった。
追記するなら、時折瞼を重そうに瞬きしてる。
駆 穂
:「”眠れないんだろう”」
 「『もう30日』だ。極度の疲労で倒れないだけまだ僥倖という感じかな」
壬 緋
:「あ…うん。ここ数日、情報集めるのに寝る間も惜しんでたし……正直見たくなかったんだ。時間、なかったし」
 「ずっと…ずっと―――覚えてもいない、忘れてしまった昔の夢。僕は夢の中で何度も責められて殺されるんだ。殺されるなんてものじゃない、あれは”処分”だ。沢山の人が『もう要らない』『もう不要だ』って……ボクは、要らない子?」助けを求めるように目を上げて。
駆 穂
:「そうだね」
 「僕が『必要』か『不要』を告げる事は不適切だがね」
壬 緋
:「正直。自分でもどうしたらいいかよくわかんなくて」困ったように眉を寄せる。
駆 穂
:「友人として告げるなら。真殿 壬緋は存在している方が久継 駆穂にとってみれば好ましいんだよ」
G M
:少し驚いたように君を見て、壬緋は自嘲気味に笑みを浮かべる。
壬 緋
:「まさか、君の口からそういう言葉、もらえるとは思っても見なかったな」
駆 穂
:「夢だけじゃない。過去だけじゃない。久継 駆穂の道はこれから先もずっとただ傷つくそんな──―傷だらけの道だ」
 「だからこそ”牙狼の王”ではなく久継 駆穂個人の人間性(ヒューマニティ)の為にも。必要なんだよ。力ではない繋がり(ロイス)がね」
 「答えになったかい」
珈琲を一口。
壬 緋
:「……その傷を癒すのはどうしたらいいのかな。ううん。傷が付かないようにはどうしたらいいんだろうね―――其れはともかく、ちょっと話がずれちゃったね」
依然、瞼は重そうに瞬きを繰り返す。必死に『眠らないように』耐えているように
 「ボク、ありとあらゆる手を使って調べたんだ…悪夢は見る期間が徐々に短くなるともう眠りに入るのは直前なんだ。天城支部長代理にその報告書を持っていったのが一昨日」どうやら本題に近いのはこちらのほうだ。
駆 穂
:「ああ」
壬 緋
:「報告書を受け取って大まかに目を通した直後、天城支部長代理は……天城支部長代理はそのまま机に突っ伏すみたいに、突然眠ってしまった」
 「ボク、慌てて、霧谷日本支部長に連絡を入れた。この現象は幸い黒巣市の外では起こっていない。だから、外部に助けを求めて、かつ警告をするつもりでで連絡を入れたんだ。霧谷日本支部長はすぐに行動をしてくれて、支部長代理の代理を送ってくれた。『指示を仰げ』と」
駆 穂
:「────」
あまりいい予感がしない。これは久継 駆穂の勘だ。
壬 緋
:「それで、その支部長代理の代理から、直接君に話を通してほしいって頼まれて、ボク、連絡したってわけなんだけど…もしかして、遅かったのかな」おずおず、と目を上げる
駆 穂
:「”接触”してきた」
壬 緋
:「そっか…じゃ、急がないと…―――ね…」不意に目を閉じた。まさしく突然。そしてそのまま力なく倒れこむ。
駆 穂
:「生憎。悪夢は悪夢でしかなかったようだ。──夢に逃げる事も無く久継 駆穂は牙狼の王だという事かな。やれやれ」
 ふぅと一息。
G M
:倒れこんだ壬緋は寝息を立てている。ただし、かなり深い眠りのようだ。身体が倒れ、衝撃があったはずなのに眠ったままである。
「『世界を根源から壊す力が僕にあったなら 僕はどうしただろう』」
「『大きな力なんて僕はいらないから 今は誰かに安らぎを歌いたい』」
「『そんな想いも泡の如く壊されることを恐れてるかも知れない』」
「『そう だから 誰が笑ってくれたなら』」
「『それで決して満足とはいかないだろうけど』」
「『けど』」
「『僕の世界なら とうに 救われてる』──よくやった。真殿」
駆 穂
:ひょいと抱えてベットに運び毛布をかけて。UGNの本部の直通回線に繋ぐ。──やることをやれ。



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ミドル・フェイズ 【緊急を要する用件】
”時指す双剣”天道 勢太・裕太 場所:UGN黒巣市支部長室 登場:”八房”三峰 楓太 他可
終了条件:依頼なんか受けちゃったりしてください。
+−−−−−−−−−−−−+

天 道
:#1d10+37
ダイス
:tendo:1d10=(2)=2+37=39
天 道
:ていそーく。
G M
:ほんとだな、そろそろエンジンかけてくれ。
楓 太
:#1d10+38
ダイス
:fu-ta:1d10=(9)=9+38=47
楓 太
:分け合おうよ(何)
G M
:あはは
駆 穂
:#1d10+58
ダイス
:Karuho:1d10=(8)=8+58=66
呼び出しがあった。
支部長室に来るように連絡したのは代理の代理としてきた他市の支部長だった。
名を御剣 明日、という。
現地点、黒巣市の支部長席にいるのは本人曰く、従者であることを前置きして。
人の良さそうな眼鏡を掛けたその男性は、困ったような表情を浮かべていた。
「ごめんね、”時指す双剣”そして”八房”…”牙狼の王”。急に呼び出して、用件は結構急を要するから」
支部長だというのに腰の低い男だった。
「眠ったまま、目覚めない人がひそかに増えている。OV、非OV問わずね。ひそかに天城支部長代理は其れを調べるべく、ひそかにエージェントを使って調べていたんだが、先日とうとう天城支部長代理もその現象―――UGNでは『ナイトメアシンドローム』と呼称している―――に囚われてしまって、其れで僕が来たということなのだけれど」
そう言って4人を見る。
天 道
:「えーと、代理ってアンタなんだ。」
 「用件。…夢の事か。」初対面なのに割と偉そうな裕太。(何
楓 太
:「ナイトメアシンドローム…」 珍しく少し元気のない様子で、小さくその単語を繰り返す。
駆 穂
:「OZと呼ばれる本部付けのエージェントだね。紹介は省こう。話の続きを」
御 剣
:「(駆穂の言葉に頷いて)其れを解決するために君達を呼んだんだ。もしかしたら、君達ですら、『手遅れ』の可能性もある。だがだからといって手を拱いているわけには行かなくてね」
駆 穂
:「”そう”して接触してきているからには手がかりがあるんだね」
御 剣
:「『ナイトメアシンドローム』は悪夢を、其れも目覚めてからもこと詳細に思い出せるような現実を帯びた形で発現する。はじめに確認されたのは一ヶ月と二週間前。つまり、事象が起こってから既に一ヶ月は最低でも過ぎていることになる」
楓 太
:きょとり。
 「…手遅れ、って、なに…なんですかー?」 挙手して質問。
天 道
:「悪夢、ねぇ。」
 「……。」苦々しげに呟く裕太。
御 剣
:「『ナイトメアシンドローム』は先ほど言った症状の悪夢を見始めて、約一ヶ月後、眠りに付いたまま目覚めなくなるんだ」質問に、丁寧に答える。
楓 太
:「…………うゅ。そーなんだ」 こくこく。
御 剣
:「悪夢を見る期間がどんどんと短くなると現象において末期とも言える状態だ。こうなるといつ眠りに付いたまま目覚めることがなくなるかというのは時間の問題となってくる。その前に君達には動き、そして現象に対して解決を試みてほしい」
天 道
:「それで、支部長代理も寝ちゃったわけか。…なんかさ、原因とか手がかりないの?」
 「…一ヶ月。」
御 剣
:「おおよそ、僕からの推理に近いものでよければ。それでいいかな?」
駆 穂
:「ああ」
楓 太
:「はーい」 お願いします、と頷く。
御 剣
:「”夢を見る”という点において見るならば、比喩的表現などを含め幻覚などいろいろなものがある。だが夢という曖昧なものに『意味をもたらせる』ならば可能な方法が二つある。―――『悪夢』と名の付いた因子を埋め込むか…深層意識の奥底に『悪夢』というものを植えつけるか、だ」
天 道
:「つまり、えーと…。」
 「何かしら、“植えられた”きっかけがあるはず、ということか。」
御 剣
:「覚醒状態で見る『悪夢』なら幻覚を見せるエフェクトもあるだろうが、寝ているときとなるなら話は別だ。つまりシンドロームはオルクス、ないしソラリスの可能性は高い」
楓 太
:「…………うゅー?」 ぐるぐるぐる。(何)
駆 穂
:「切欠というか。過去、かな」
 「これまで生きてきて『何の傷も無しに生きてきた者はそうはいないからね』」
御 剣
:「さらに『過去にトラウマ、ないし何らかの心的障害』を得たものに多く症状がある…つまりあまり幼いと発現しない」
天 道
:「誰かが勝手に悪い夢を見せてるってことだよ。…多分。」
 「…トラウマ、か…。」ぐるぐるってるふーた撫でる裕太。
楓 太
:「傷、かあ…」 うゅー、といまだぐるぐるしつつも、撫でられてちょっと落ち着き。
駆 穂
:「相手が特定されてないからね。状況がわかったとは言えるが」
御 剣
:「つまり、君達も危険だということだ……もしかしたらさっきも言ったように『もう始まっている』のかな?」
駆 穂
:「そういう事になるね」
天 道
:「……さあね。とにかく、そんな手がかりだけじゃどうしようもないから、調べろってことなんだろ?」
 「………。」裕太は少し苛立った様子で。勢太は黙る。
楓 太
:もしかしたら、あれの事かな――とは思い当たるも、眉を寄せるのみ。
御 剣
:「そうか…じゃあ急がないといけないね。実はそれ以外に情報はほとんどないんだよ。この情報ですら、ある女の子が一人でかき集めたものだそうだから」肩を竦める。
楓 太
:「そーなんだ…」 ぱっと顔を上げ、「うん、頑張らなくっちゃ。みんなが寝ちゃうなんて、嫌だもん」
天 道
:「人数増えればそれなりになんか見つかるんじゃね。ぐずぐずしてると今度こそ死人が増えるよ。」
 「………。」
駆 穂
:「────」
天 道
:いやに剣呑な態度を取る。咎めるような勢太の視線も振り切り。
御 剣
:「お願いしたい。このままじゃ黒巣市で起こる不可解な事件が外にもれでる可能性がある。言論統制しても限界があるし、解決しなければ他の街に飛び火する可能性があるからね」
駆 穂
:「元より選択肢が無いんだからね」
 「少なくともここの街に潜伏している事には違いないからね」
天 道
:「じゃ、調べにいくかな。早い方がいいんだろ。」
 「……任務了解。」ずんずん、と支部長室から出て行く裕太。勢太はなんとなく残ったりする。
駆 穂
:「────追わないのかい。天堂 勢太」
楓 太
:「…ゆーにーちゃん、どうしたの?」 さっさと退出するのに、きょと、と瞬いて。
駆 穂
:「夢見が悪い、というところかな」
楓太に応えて。
天 道
:「……分からない。…僕達も、同じ夢は見ないから。」
去っていった扉をただ見て。
駆 穂
:「────どうしたもの、かな」
楓 太
:そっか、と駆穂に頷いてから、 「同じじゃない、んだね」 勢太の言葉に。
 「どうする、って」 椅子から立ち上がる。
 「とりあえず、動く、しかないんじゃない?」
天 道
:「…少し迷惑をかける。…あれだけが、罪を持っているわけではないのだが。」すまないな。と軽く呟いて。
楓 太
:んーん、と勢太に首を振り。 「謝る事、ないよ。怖い夢見たら、不安になっちゃうもん」
駆 穂
:「君は君さ。彼は彼さ。天堂 勢太」
天 道
:「ともかく分かることを増やすべき、だろうな。…行こうか。久継、三峯。」
駆 穂
:「──動く、ね。地道だが情報収集から始めるか」
楓 太
:「うん。何も解らないまま、じっとしてたって、何にも始まらないよ」
駆 穂
:「本部に隔離される前にかき集めてこよう。急いだ方がよさそうだ」
天 道
:「……それぞれであって、それぞれでない。…あれはいつも不安定だ。」小さく呟き。二人に頷いて部屋を後に。
駆 穂
:「────ふぅ」
溜息をついた。
G M
:御剣は静かに…4人を見送った。




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